お知らせ
掲載日:2023.03.22
2023年3月15日(水)、名古屋高等裁判所における「生活保護基準引下げ処分取消等請求事件」の控訴審において、本学経済学部鈴木雄大准教授が専門家証人として証言しました。
この訴訟は、政府による「物価の下落」を根拠とした生活扶助基準引下げの取消しを求めて全国29都道府県で提起されたものです。政府は、2013年から2015年にかけて、物価が下落する中で生活扶助基準が据え置かれたことによって、生活保護世帯の可処分所得が実質的に増加したとして、この増加分に相当する生活扶助基準の引下げを行いました。
政府が生活保護世帯の物価下落率を測定したとするものが「生活扶助相当CPI」という独自指数です。証人尋問では、この独自指数の作成方法に関するいくつもの問題点を、理論的、実証的観点から指摘、説明しました。
名古屋高裁では、2023年中には判決が言い渡される見込みとのことです。
証人尋問の翌日に弁護団の先生方、原告、本件の問題を追及するジャーナリストとともに名古屋高裁前にて。